一つ屋根の下で、それぞれが”私”でいられる家

WORKS/子育て女性人生を編み直す

一つ屋根の下で、それぞれが”私”でいられる家

大阪市W様邸木造2階建て

一つ屋根の下で、それぞれが”私”でいられる家

親世帯と娘世帯が暮らす二世帯住宅。
1階と2階はそれぞれ独立した住まいとして、家族それぞれの暮らしを大切にしました。

一方で玄関はひとつ。
必要なときには支え合い、離れて暮らす家族も帰ってくれば自然に集まれる。
家族とつながりながら、それぞれの「私」でいられる住まいです。

ヒアリングで大切にしたこと

ひとつの家族と、ふたつの暮らし。

建て替えの大きなきっかけは、娘様ご家族とこれからも一緒に暮らすことでした。
娘様のご主人は夜勤もあるお仕事で、親世帯とは起床や就寝など生活時間も異なります。
そこで、家族の近さを大切にしながらも、お互いに気を遣いすぎず、それぞれの暮らしを楽しめる距離感を考えました。

打合せでは、ご家族がお互いを思いやる言葉や笑顔が自然に交わされ、「みんなで一緒に暮らせるのが楽しみ」という言葉が印象に残りました。
家族だから一緒にいるのではなく、それぞれの暮らしがありながら、必要なときには自然に支え合える家を目指しました。

生活時間の違いを、間取りで受け止める

娘様のご主人は夜勤もあるお仕事で、親世帯とは起床・就寝・食事などの生活時間が異なります。

そこで、上下階の寝室や水回りなどができるだけ重ならないように配置。

夜間や早朝も、お互いに「音を出さないように」と気を遣いすぎることなく、それぞれの生活リズムで過ごせるようにしました。

暮らしはそれぞれ独立させ、玄関はひとつに

1階と2階は、それぞれ一つの家として暮らせるように計画しました。
キッチンや浴室、洗面などは共有せず、それぞれの階にLDKを設けています。

一方で、玄関はひとつ。

玄関から先はそれぞれの世帯へ分かれる動線とし、各世帯のプライバシーを確保しながら、家族が顔を合わせる機会は残しました。
玄関収納も、家族の人数やこれから増えていく物を考えて、ゆとりを持たせています。
子どもの成長に伴う道具や荷物、将来のご両親の暮らしの変化にも対応できるよう、出入りのしやすさにも配慮しました。

つながる場所は残し、暮らしはそれぞれに。

暮らしの中に、光を取り込む

以前の家は三方を囲まれ、1階にはほとんど光が入らない環境でした。
そこで、1階LDKの上には部屋を設けず、屋根にトップライトを設置。

1階の奥まで光が届く、明るく開放感のあるLDKになりました。
さらに、その光は2階のプライベートな部屋にも届き、
家の中のそれぞれの場所で、光を感じながら暮らせる住まいになっています。

「個室収納なし」という選択

もうひとつ、この家ならではなのが、個々の部屋に収納を設けていないことです。

収納は6畳弱のファミリークローゼットに集約しました。

「自分の部屋に自分の収納がある」という一般的な考え方ではなく、家族みんなの物をまとめて管理する。
これも、家族それぞれが部屋にこもるのではなく、共有する時間を大切にしている、このご家族の暮らし方から生まれた選択です。

扉を減らし、家族の気配が自然に感じられる暮らし

この家には、一般的な住宅に比べて扉が少なく、リビングまでの間にも扉がありません。ご家族にとって、プライベートな部屋は「寝るときに使う場所」という感覚。
それ以外の時間は、家族の気配を感じながら過ごすことを大切にしました。
家族が集まることを前提に、必要以上に部屋を細かく仕切らない。

「個室を増やして家族を分ける」のではなく、必要なところだけを仕切る。

そんな、このご家族ならではの暮らし方が表れています。

これからの暮らしにも、無理なく対応できる階段

親世帯が2階で暮らすため、階段は蹴上を低く、踏面を広くして、上り下りしやすくしました。
さらに将来、階段の昇降が難しくなった場合には、リフトを設置できるようにしています。
「今の暮らしやすさ」だけではなく、これから先もこの家で暮らし続けられることを考えています。

完成後の声

光とともに暮らせる家

以前の家では、三方を囲まれた敷地の中で、1階の奥まで光が届きにくく、2階の居室も窓から十分な明るさを得ることができませんでした。

新しい家では、1階のLDKにトップライトを設けました。すると、1階の奥まで光が届くだけでなく、その光は2階の居室にも注ぎます。
一つの工夫によって、1階にも2階にも光が届く。
それまで暗かった場所に、朝の光が入り、家の中で過ごす時間に自然な明るさが生まれました。

お引き渡しのあと、お母様が笑顔で、
「一階も二階もこんなに明るくなるなんて!」
「朝も明るいから嬉しい」
と話してくださいました。

そして、以前は光の入りにくい奥の家で暮らしていた娘様も、
「1階の奥でこんなに明るいなんて……うれしい」と。
そのときの娘様の笑顔が、私たちの心に残っています。

明るく広くなったLDKには、自然と家族が集まる。
2階のそれぞれの部屋にも、朝の光が届く。
光が特別なものではなく、毎日の暮らしの一部になっていく。
そんな新しい日常が、この家から始まりました。

そこで過ごすご家族の様子は、私たち設計者の目にも、ただ楽しそうに映りました。

源野 吉佐子

担当:源野 吉佐子

とてもほんわかと仲の良いご家族で、楽しく一緒に家づくりさせてもらいました。ご家族が前向きなお人柄で、私達も支えられていたように感じます。

Sei

担当:Sei

子育て世帯の娘様ご夫婦と親御様が、上下階で分かれて暮らす二世帯住宅です。お孫様がのびのび走り回れる安心感と、親御様が静かに落ち着いて暮らせる心地よさを両立させ、お互いが快適に過ごせます。

木造2階建て子世帯:1階 3LDK+WCL 親世帯:2階 4LDK+WCL
敷地面積165.51 ㎡ ( 50.06 坪 )
1階延床102.10 ㎡ ( 30.88 坪 )
2階延床94.26 ㎡ ( 28.51 坪 )
延床面積196.36 ㎡ (59.39坪)
耐震等級等級3
断熱等級等級6
気密(C値:相当隙間面積)0.12 ㎠/㎡
太陽光パネルあり
長期優良住宅〇

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