四季の変化に富む日本。
太平洋側では、寒く乾燥した冬ともお別れですが、
また少しすると、じめじめと蒸し暑い梅雨がやってきます。

そのたびに暖房したり冷房したり、また、加湿したり、除湿したりと、
正反対の対応を迫られ、悩まされます。
住まいに木を取り入れることで、
そんな悩みを減らすことができます。
木は呼吸するとよく言われますが、伐採されて木材となった木は、
水分を吸収したり放出したりするので、
それがあたかも呼吸のようなのです。
室内にビニルクロスを貼り、柱が見えていない部屋(A)と、
柱が見えているつくり(真壁)で壁に杉板を貼った部屋(B)で、
温度や湿度の違う日に行なった調査があります(※)。
Aの湿度の幅が40%であるのに対し、
Bでは18%と、半分以下の幅に安定していました。
また、雨が続いた日の湿度は、BがAより10%低かったのに、
晴れの日には逆に10%高い結果でした。
これは木材の調湿作用によるものです。
それはどのような原理で起こるのでしょうか。
木材の含水率((含んでいる水の重さ/乾燥後の重さ)×100)は、
一定の温湿度下におくとやがて吸湿も放湿もしなくなって一定になります。
この時の含水率を平衡含水率といいます。
たとえば、部屋の空気の湿気の量は変えずに、温度が下がると、
空気が含むことのできる水蒸気の量がへるので、相対湿度が上がりますが、
その時、木材の平衡含水率が上がるために、
木材が吸湿し始めて、部屋の湿度の上昇を抑えます。
逆に、湿気の量を一定に、温度を上げると、
部屋の相対湿度が下がりますが、
平衡含水率が下がって木材が放湿し、
部屋の湿度の低下を抑えます。
つまり、木材は天然の除加湿器なのです。

※ 岡野健(1992)『木材のおはなし』日本規格協会
byもったいないおばさん
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