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家づくりコラム
お子さまを見守れる家づくりのコツ
こんにちは。大阪府堺市で女性建築士による注文住宅・リフォームを行っている設計事務所ギミックデザインです。
小さなお子さまがいるご家庭から、「子どもがどこにいても安心できる家にしたい」というご相談をよくいただきます。
家の中で“見守りやすい距離感”を作るためには、間取りや設備の工夫が欠かせません。
今回は、設計事務所ならではの目線で「お子さまを見守れる家づくりのコツ」をご紹介します。

◆壁のない家で、家族がつながる
最近は「間仕切りの少ない家」を希望される方が増えています。
リビングからお子さまの様子を見られるように、思い切って壁を減らした間取りもおすすめ。寝室だけ間仕切りを設けたり、トイレも見えない位置に配置して扉を省いたりと、空間をゆるやかにつなげる工夫で開放的に、見守りやすく。
気密性や全館空調の技術が進化した今は、壁が少なくても快適な温度を保てる家づくりが可能になりました。風通しや視線の抜けを考えた設計で、家族の気配を感じられる心地よい空間が生まれます。

◆家事をしながらでも見守れるキッチン
対面キッチンは、料理や片づけをしながらお子さまの様子を見られる定番のスタイル♪
最近では、包丁を収納する引き出しにロック機能をつけて、誤って取り出せないよう工夫するご家庭も増えています。
このように、“見守りながら安全も確保する”ことが、子育て世代の家づくりでは大切なポイントです。
◆リビング階段で自然なコミュニケーションを
「玄関からすぐ自室(子ども部屋)に行ってしまうのは避けたい」という方には、ご家族が自然に顔を合わせられる、“リビング階段”がおすすめです。
「リビング階段は寒い」と言われたこともありましたが、断熱・気密性能を高めれば心配ありません。ただし、現行の最低基準ではまだ寒さを感じる場合もあるため、設計時には性能値をしっかり確認しておくことが大切です。
また、リビングに吹抜けを設けると、1階と2階のつながりが生まれ、離れていても声や気配を感じやすくなりますよ。

暮らしやすさと安心を両立した“見守れる家”。
それは、家族の気配を感じながらも、お互いの時間を大切にできる住まいです。
設計の工夫次第で、心地よい距離感はきっとつくれます。