Column
家づくりコラム
女性建築士のティータイムコラム|洗濯物は外じゃなく、私の横で乾かしたい
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女性建築家のティータイムコラム
子どもがまだ小さいうちは、ほんの数分でも目を離すのが心配。
「洗濯を干す間、静かだな…」と気づいてハッとする、そんな経験はありませんか?
毎日の家事の中でも、洗濯は意外と“離れる時間”が多い作業です。
でももし、子どもの声を聞きながら洗濯物を干せる空間があったら、その時間は少し違ったものになるかもしれません。

例えば、リビングの一角や階段ホールに設けた小さな“室内干しコーナー”。
光が入り、風が通る位置に設計しておくことで、日常の延長線上に自然と「干す・たたむ・しまう」が完結します。
「部屋干しは生活感が出る」と思う方も多いですが、それは“干す場所がリビングにある”から。

視線の先を整理し、動線に寄り添ったゾーンをつくることで、“干している”ことが気にならない、洗濯物が視界に入らない心地よさを生み出せます。
外に出て干す時間を、子どもと過ごす時間に変えられる。
おしゃべりをしながら、絵本の声を聞きながら、家事と子育てのあいだを、ゆるやかにつなぐ室内干し空間。
それは「便利さ」だけでなく、母の心を安心させてくれる、小さな安らぎの場所でもあるのです。